【モバマス】ほたる「わたしの不幸と、幸せと、不幸」
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◆7PpQF0yG66
[saga]
2017/07/02(日) 10:03:45.19 ID:YyjtO4V8o
「……この話の期限はできるだけ延ばしてくれるそうだ。……本当に、申し訳ない!こんな、情けない大人で!」
「……いえ。分かってるんです。プロデューサーさんも会社の人も……。誰も悪くないんだって。……でも、少しだけ。やっぱり少しだけ考える時間をください」
以下略
AAS
34
:
◆7PpQF0yG66
[saga]
2017/07/02(日) 10:04:24.28 ID:YyjtO4V8o
一旦、中断します。
それでは。
35
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◆7PpQF0yG66
[saga]
2017/07/02(日) 12:14:50.32 ID:YyjtO4V8o
再開します
たぶん最後まで投下します
36
:
◆7PpQF0yG66
[saga]
2017/07/02(日) 12:15:42.81 ID:YyjtO4V8o
例えば――
今日は三回、転んだ。二回、欲しい物が売り切れていた。四回、小物が落ちてきて、一回、不慮の雨に降られた。
そして四人の人に不幸を理由に優しくしてもらった。
以下略
AAS
37
:
◆7PpQF0yG66
[saga]
2017/07/02(日) 12:16:43.70 ID:YyjtO4V8o
例えば、例えば、例えば――。
振り返ってみてもわたしにはどちらが正しいのか分からなかった。
わたしが不幸であっても事務所が倒産するとは限らない。昔のわたしと今のわたしは違うから。
以下略
AAS
38
:
◆7PpQF0yG66
[saga]
2017/07/02(日) 12:17:33.00 ID:YyjtO4V8o
わたしが不幸を治療したら、わたしは事務所の演出のもとで不幸なアイドルをやっていける。白菊ほたるを演じ続けることができる。
……けど、わたしのなりたかったアイドルはそういうものなのだろうか。
ファンの皆を騙して、裏切ってまでわたしはアイドルをやっていっても良いのだろうか。
以下略
AAS
39
:
◆7PpQF0yG66
[saga]
2017/07/02(日) 12:18:11.78 ID:YyjtO4V8o
「……たる?ほたる?」
「ひゃ、ひゃい!」
プロデューサーさんの低い声が耳に入ってきてプロデューサーさんに呼ばれたのに気づく。どうやら考えるあまりにぼーっとしていたらしい。
以下略
AAS
40
:
◆7PpQF0yG66
[saga]
2017/07/02(日) 12:18:55.87 ID:YyjtO4V8o
あの話を聞いてから既に一週間が経った。私は未だに何も決められていない。
無為に日々が過ぎていき、だんだん現実感だけが薄れていく。そのくせ、焦りだけは消えてなくならない。期限の定まらない選択はかえって私を混乱させてしまったのかもしれない。
いや。期限なんて本来関係ない。私はきっと期限なんかのせいにできない、完全な自己責任であるこの選択が怖いだけなのだ。
41
:
◆7PpQF0yG66
[saga]
2017/07/02(日) 12:19:39.87 ID:YyjtO4V8o
「ほたる?」
「…………」
「おーい、ほたるー!」
以下略
AAS
42
:
◆7PpQF0yG66
[saga]
2017/07/02(日) 12:20:28.44 ID:YyjtO4V8o
「ずいぶん悩んでるだろ?こんなおっさんで良ければ相談に乗るしいろいろ言ってくれていいんだぞ、って」
確かに、自分でもこれ以上悩んだって結論は出ないのではないかと思っていた。けど人に相談するのは……。
きっと私はプロデューサーさんにも責任を負わせてしまう。心の中で自分の責任から逃げてしまうかもしれない。
以下略
AAS
43
:
◆7PpQF0yG66
[saga]
2017/07/02(日) 12:20:59.24 ID:YyjtO4V8o
プロデューサーさんは危険運転を避けるために正面を向いたままで話す。
「確かに自分の問題は最終的には自分で決めるべきだけどさ……。相談することでその答えがよりよくなるんだったら相談すべきじゃないのか?」
プロデューサーさんは俺が言えた義理じゃないけどなー、と軽く苦笑しながら続けて聞いてくる。
以下略
AAS
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