【モバマス】ほたる「わたしの不幸と、幸せと、不幸」
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31: ◆7PpQF0yG66[saga]
2017/07/02(日) 10:01:51.71 ID:YyjtO4V8o
「……プロデューサーさん」

「なんだ?」

「……不幸じゃない白菊ほたるに、今と同じように仕事は来ますか……?」
以下略 AAS



32: ◆7PpQF0yG66[saga]
2017/07/02(日) 10:02:42.63 ID:YyjtO4V8o

 それでも、不幸を手放したくないのはわたしの罪悪感が故なのだろうか。それとも――――

「とにかく。会社側もお前のことを考えて最善の案を提案してくれている。けどそれだけの問題でもないのは俺も上層部も理解しているつもりだ」

以下略 AAS



33: ◆7PpQF0yG66[saga]
2017/07/02(日) 10:03:45.19 ID:YyjtO4V8o
「……この話の期限はできるだけ延ばしてくれるそうだ。……本当に、申し訳ない!こんな、情けない大人で!」

「……いえ。分かってるんです。プロデューサーさんも会社の人も……。誰も悪くないんだって。……でも、少しだけ。やっぱり少しだけ考える時間をください」


以下略 AAS



34: ◆7PpQF0yG66[saga]
2017/07/02(日) 10:04:24.28 ID:YyjtO4V8o
一旦、中断します。
それでは。


35: ◆7PpQF0yG66[saga]
2017/07/02(日) 12:14:50.32 ID:YyjtO4V8o
再開します
たぶん最後まで投下します


36: ◆7PpQF0yG66[saga]
2017/07/02(日) 12:15:42.81 ID:YyjtO4V8o
 例えば――

 今日は三回、転んだ。二回、欲しい物が売り切れていた。四回、小物が落ちてきて、一回、不慮の雨に降られた。

 そして四人の人に不幸を理由に優しくしてもらった。
以下略 AAS



37: ◆7PpQF0yG66[saga]
2017/07/02(日) 12:16:43.70 ID:YyjtO4V8o
 例えば、例えば、例えば――。

 振り返ってみてもわたしにはどちらが正しいのか分からなかった。

 わたしが不幸であっても事務所が倒産するとは限らない。昔のわたしと今のわたしは違うから。
以下略 AAS



38: ◆7PpQF0yG66[saga]
2017/07/02(日) 12:17:33.00 ID:YyjtO4V8o
 わたしが不幸を治療したら、わたしは事務所の演出のもとで不幸なアイドルをやっていける。白菊ほたるを演じ続けることができる。

 ……けど、わたしのなりたかったアイドルはそういうものなのだろうか。

 ファンの皆を騙して、裏切ってまでわたしはアイドルをやっていっても良いのだろうか。
以下略 AAS



39: ◆7PpQF0yG66[saga]
2017/07/02(日) 12:18:11.78 ID:YyjtO4V8o
「……たる?ほたる?」

「ひゃ、ひゃい!」

 プロデューサーさんの低い声が耳に入ってきてプロデューサーさんに呼ばれたのに気づく。どうやら考えるあまりにぼーっとしていたらしい。
以下略 AAS



40: ◆7PpQF0yG66[saga]
2017/07/02(日) 12:18:55.87 ID:YyjtO4V8o
 あの話を聞いてから既に一週間が経った。私は未だに何も決められていない。

 無為に日々が過ぎていき、だんだん現実感だけが薄れていく。そのくせ、焦りだけは消えてなくならない。期限の定まらない選択はかえって私を混乱させてしまったのかもしれない。

 いや。期限なんて本来関係ない。私はきっと期限なんかのせいにできない、完全な自己責任であるこの選択が怖いだけなのだ。


41: ◆7PpQF0yG66[saga]
2017/07/02(日) 12:19:39.87 ID:YyjtO4V8o
「ほたる?」

「…………」

「おーい、ほたるー!」
以下略 AAS



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