13:名無しNIPPER[saga]
2017/07/01(土) 22:05:26.81 ID:CB/9MBYz0
「ああ、これは参ったね」
「身体に力が入らない」
「手は銃を掴めない」
「周りは真っ暗で」
「灯台の光も、船も、仲間も、大砲も」
「残っちゃいない」
「ええ、そうです、貴女には何も残っていない」
「私の魔力が込められたお酒を飲んでしまった時点で、終わっているの」
「私は貴女の内部から貴女に浸食している、抵抗なんて不可能よ」
「ですから、もう眠ってしまえばいいの」
「この海の底で眠れるなら、海賊である貴女にとって本望でしょう」
「確かにその通りだよ」
「状況は絶望的、抵抗しても勝てる見込みはない」
「眠ってしまった方が楽なんだろうねえ」
「そうですわ、抵抗さえしなければ、痛みも苦しみもなく眠らせてあげられますから」
「ですから」
「けど」
「だからって抵抗しない理由には」
「ならないねぇ」
「……抵抗など不可能だと」
「伝えたはずですが」
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