貴方「安価で海賊として生きていく」
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75: ◆Y096V6Llx.[saga]
2017/06/29(木) 02:27:51.22 ID:fth49gqm0
船室を幾つか覗くと、そこには積荷が複数確認された。

近づいて匂いを嗅ぐと、アルコールの香りが仄かに漂っていた。

「んー。これはラム酒かな」

まだ、酒を飲んだことはない。

今回の戦利品で、初体験するのもアリか。

「これは穀物で…。こっちは…砂糖か。この規模にしては上出来だな」

船員に荷物を運ぶように指示を出す。

甲板に上がると、マストには、数人の商人と5人ほどの兵が縛られていた。

「確認できたやつは全員殺したはずなんだけどなぁ」

どこかに隠れていたのだろう。

なんて情けない兵隊だ。

「うわっと」

船が揺れ、徐々に傾いていく。

戦列艦で乗り上げる暴挙をしたからだろう。

よくここまで浮かんでいられたものだ、と感心する。

「船長ー、そろそろ上がらないとマズいですよ」

「ん、分かったよ」

ドレッドノートに戻る前に、一つくらいは聞くことができるだろうか。

「しっかし、ペットにするとか言ってたやつの末路がこれとはねぇ」

童話として出したら大ヒット間違いなしな気がする傑作である。

「お前らはどうしようかなー」

目の前でカトラスを回すと、商人たちの顔が引き攣っていく。


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