63: ◆Y096V6Llx.[saga]
2017/06/29(木) 00:17:26.26 ID:fth49gqm0
選択:小船団の方へと移動
マスト最上部の見張り台へと、軽やかに上る。
船出をしてから数日は、このバカでかい船に慣れるために、船内のあらゆる所を移動した。
その功績の賜物だ。
周りをぐるりと見渡すと、遠方に船影がいくつか見えた。
おそらく商船を含めた船団で、距離は2マイル程度か。
だいたいの船の規格はスクーナーで、中心の船だけがブリッグのように思える。
あの程度の船団なら、ドレッドノートだけで充分壊滅させられるだろう。
船長らしく、テキパキとことを運んでいこう。
「7時の方向に船団を確認!一気に攻め込むぞー!」
「へ?何も見えないですけど」
「望遠鏡を使えば流石に見えるだろー!」
「んー…。ホントだ。船長は肉眼で捕捉してたけどなんでなんだろ」
「凄いだろ!」
「うわっ!見張り台から飛び降りるのはやめてくださいよ!」
「そこまで高くないからいいじゃんか」
「え?高くないって20mはありますよ…」
「諦めなさい。貴女は昔からこんな人だから」
「姉御!」
「何してたのさ」
「料理を作ってた…んだけど、いったん中止かしらね」
「私は隠れてるから頑張って」
そう言ってエリスは船室へと入っていく。
戦力的に見たら絶望するしかないレベルで弱いから仕方ないだろう。
「とりあえずこのまま最大船速で真っ直ぐ進んで」
「臼砲の範囲内に入ったらぶちかます」
「こんな距離から届くんですか?」
「私なら、な」
「弾さえ届けば百発百中なんだよ。私は」
まさか、銃だけではなく臼砲等の砲台にも、能力が適応するとは思わなかったが。
「目標との距離、なおも接近。射程範囲内への移動を確認」
「発射」
導火線に火を付け、臼砲から砲弾が放つ。
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