8: ◆KzSA1DIYOY[saga]
2017/06/27(火) 22:14:34.64 ID:wx2/JoO9O
コン コン コン
無機質な硬い音が、不気味なほどに静まり返ったトイレの中で反響します。
しかし相も変わらず、個室の中から返答はありません。
電「やっぱり誰もいないのですか……?」
誰ともなしに一人呟きながら、ドアノブに手をかけて回してみると、
電「あれ? やっぱり鍵がかかってるのです……」カチャカチャ
てっきり誰も入っていないものと思われた個室には、中からしっかりと鍵がかけられていました。
それはつまり、今もこの個室内に誰かがいるということ。
にもかかわらず、こちらからの呼びかけやノックに応答できない状態にあるということは――
電「……だ、大丈夫ですか!? 気を失ってるなら起きてほしいのです!」ドンドンドン!!
中で意識を失っているであろう誰かを起こすために、私は扉を何度も激しく叩きました。
しかし、どれだけノックを繰り返しても、何度声をかけようとも、
中にいる誰かが目を覚ます気配は一向にありません。
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