15: ◆G4Z1KppkgXoT
2017/06/29(木) 21:11:29.01 ID:6oxFMaR3O
彼女の手を引き、どこかひと気がない場所を求めて校内を彷徨う
非常階段付近の落ち着けそうな場所に彼女を座らせ、隣にあたしも座りこむ
彼女はうつむいたまま、一言も声を発しない
改めて着衣に乱れがないかを軽く確認してから彼女へ声をかける
有香「ごめんなさい。余計な事、しちゃいましたよね」
そうだ。あたしは事態をややこしくしただけ
何も解決した事などない
有香「でも、あの場を見過ごす事なんてできなかったから」
自分勝手な感情で彼女と彼女らの事情に立ち入っただけ
有香「あたしには、あなたに力を貸すことなんて何もできないのに…勝手なことして…」
あたしに彼女を守ることはできない。あたしには彼女を救う力なんてない
有香「でも、あいつらまたあなたのところに来るかもしれないから…だからせめて」
あたしが彼女にしてあげられるほんのわずかな事
有香「今日から、あたしといっしょに帰ろう?」
これくらいしか、あたしが彼女にしてあげられる事がない
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