16:名無しNIPPER[sage saga]
2017/06/26(月) 19:35:24.99 ID:sKp9/69N0
おいおい、いってきますじゃなくてさよならだろうが。
なんて指摘を心の中にしまって、薫が帰っていくのをこの目で見届けて、俺は部屋に戻ろうとした。
刹那。
玄関先で「どさっ」という、重いものが倒れるような音がした。
薫が玄関先で転んだんじゃないかと焦った俺は、玄関に急いで戻り、ドアを開けた。
そこには。
不自然な形──まるで人が土塊に変わったかのように──に積もった雪が玄関の庇の下にあった。
雪の塊の上には、雪の冷たさにまだ負けていない温もりを持つ、
彼女がつけていたひまわりの髪飾りが残されていた。
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