2:名無しNIPPER[sage]
2017/06/25(日) 22:34:51.27 ID:mht4CVJf0
同じソファに背を預ける隣人改め、杏奈ちゃんにそう話しかける。
私の言葉に、杏奈ちゃんはいつもの桃色のウサギパーカーを深くかぶってしまった。だけどそれは私と目を合わせようとしていないのではなく、照れているんだと思う。可愛い……、と口にしないで個々のの中で思った。
「百合子さんは…………自分のしたいコマンドだけじゃなくて、相手のコマンドも警戒したほうがいいと思う……よ?」
「うう、耳が痛い」
私もゲームの腕にはある程度自信があったけれど、杏奈ちゃんにはなかなか敵わない。
やっぱり、愛の差なのかもしれない。
私はゲームももちろん好きだけど、本を読むことも好き。だけど杏奈ちゃんの趣味はゲーム一筋って感じがする。その差なのかも。
あい、アイ、愛。
カーライトを五回点滅させたらなんとやら、
「ねえ、百合子さん……」
「んんっ? 何かな杏奈ちゃん」
明後日の方向へそれていった思考を、杏奈ちゃんが断ち切った。そんな彼女に向き合うとすっごい眠そうな顔を浮かべていた。
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