19: ◆oeRx5YHce.[saga]
2017/06/24(土) 20:19:33.41 ID:tI5dYSFO0
「私、以前プロデューサーさんに聞いたことがあるんですよ。『どうして響子ちゃんだったんですか』って」
しんみりと遠くを見ながら楓さんが盃を傾けます。
「そしたらあの人、いつになく真剣な顔で」
『そうですね……。なんか、響子だったんですよ』
『楽しいこととか、嬉しいこととか。いろんなことを考えてたんですけど、
最後には必ず響子がいたんですよ。
疲れたーって家に帰ったら響子が迎えてくれて、
腹減ったーって呟いたら響子が料理を作ってくれてて。
響子を選んだっていうか、なんか、響子に決まってました』
「なんて。妬けちゃいますよね」
不味い酒を嗜む楓さんはどこか儚げで、とても綺麗でした。
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