工藤忍「駆け出し娘と二つ山への挑戦者」-SS速報VIP

工藤忍「駆け出し娘と二つ山への挑戦者」

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1: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/06/24(土) 05:51:39.99 ID:njlpD/VA0
忍(夢を見た。何度も見た夢だ)

『アイドルなんてなれっこないよ』

忍(青森にいたころ、アイドルになりたいと言ったアタシを引き止めようとした声達が聞こえる)

『あの子ならまだしも、忍には無理だって』

忍(以前のアタシなら煩わしさを感じていたけれど、これからはもう気にならないだろう)

『いつまでも夢見がちなこと言ってないで』

忍(アタシはもう夢を掴んだんだから)

『諦めも肝心だよ』

忍(諦めないよ！アタシはもうアイドルになったんだから！)

忍(夢の中で叫んだら、アタシを否定する声は止まり、代わって一人の少女の声がした)

『あたしは忍ちゃんならアイドルになれるって信じてるよ』

忍(……この声は)

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2: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/06/24(土) 05:53:07.43 ID:njlpD/VA0
以前書いた
工藤忍「飛び出し娘と一人の異星人」
ex14.vip2ch.com
の続きです。

3: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/06/24(土) 05:54:19.95 ID:njlpD/VA0
ピピピピ、ピッ

忍「……朝だ」

忍「えっと今日の予定は、まず菜々さんと待ち合わせして、アレを買って」

4: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/06/24(土) 06:10:19.94 ID:xAMe2IkaO
駅前

菜々「あ、忍ちゃんこっちですよ。こっち」

忍「おはよう菜々さん。今日は付き合ってもらってごめんね」

5: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/06/24(土) 06:13:41.15 ID:xAMe2IkaO
忍(先日、とある雑誌のために写真を撮った)

忍(大きな本屋さんの片隅にしかないような、全然マイナーな雑誌だけれど)

忍(アタシの写真が載った初めての雑誌。今日はそれの発売日)

6: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/06/24(土) 06:17:27.80 ID:xAMe2IkaO
ファミレス

忍「じゃあ、開けるね」

菜々「はい」

7: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/06/24(土) 06:23:08.14 ID:xAMe2IkaO
忍「ごめん、カッコ悪いとこ見せた」

菜々「そんなことないですよ。ナナの時はもっと酷かったですから」

忍「そうなの？」

8: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/06/24(土) 06:26:06.52 ID:xAMe2IkaO
菜々「それで、どうです？改めて感想は」

忍「すっごくすっごく嬉しい。アタシにアイドルを諦めるよう言ってた人達に自慢したいくらい」

菜々「なら電話します？お母さんに報告とかしますよね？」

9: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/06/24(土) 06:30:23.75 ID:xAMe2IkaO
忍「一人だけ、報告しようかな。あの子には言っておいた方がいいかも」

菜々「お友達ですか？」

忍「うん、幼馴染。あとたぶんアタシのアイドルになるって夢を応援してくれてた子」

10: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/06/24(土) 06:32:05.11 ID:xAMe2IkaO
忍「相手を信じられなかったのはアタシの方。だから謝罪もこめて電話しようかな」

菜々「そうですね。じゃあどうぞ」

忍「え？今するの！？」

11: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/06/24(土) 06:36:16.06 ID:xAMe2IkaO
忍「……よし。……いや、まだ心の準備が」

菜々(これは長引きそうですねぇ)

少女「お姉ちゃん！」ｷﾞｭｯ

12: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/06/24(土) 06:38:08.38 ID:xAMe2IkaO
菜々「いえいえ。それよりお姉さんとはぐれちゃったんですか？」

少女「うん。気付いたらお姉ちゃんがいなくて、探してたの。それで疲れたからここで休憩してたら、お姉ちゃんみたいな人がいたから……。ごめんなさい」

菜々「そうですか。あ、だったらナナもお手伝いしますよ？今はナナのお友達もいて、その子もきっと手伝ってくれます」

13: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/06/24(土) 06:39:27.69 ID:xAMe2IkaO
少女「え？いや、そんなはずは……こ、この番号は！」

菜々「出ないんですか？お姉さんじゃなかったですか？」

少女「え、えーっと」

14: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/07/17(月) 21:00:13.76 ID:xqIAYACG0
愛海「棟方愛海です！可愛い女の子と柔らかいお山が大好き！」

菜々「ウサミン星からやってきた永遠の17歳、安部菜々ですっ！」

忍(濃いなぁ)

15: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/07/17(月) 21:01:01.92 ID:xqIAYACG0
愛海「よくわからないけど、久しぶり忍ちゃん。元気だった？」

忍「……はぁ」

愛海「ため息やめようよ。そうだ、元気がないならお山のマッサージしてあげようか」

16: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/07/17(月) 21:03:49.66 ID:xqIAYACG0
菜々「ところで愛海ちゃんはどうしてこっちに？お家は青森ですよね？」

愛海「ああ、それは」

忍「言っておくけど、アタシは帰らないから」

17: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/07/17(月) 21:05:19.44 ID:xqIAYACG0
愛海「おめでとう忍ちゃん。あたしは忍ちゃんならアイドルになれると信じてたよ」

忍「あ、ありがとう愛海ちゃん。あとその、ごめん」

愛海「何が？」

18: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/07/17(月) 21:07:57.45 ID:xqIAYACG0
忍（あの後、愛海ちゃんも交えて三人で遊んだ）

忍（通りすがる女性に向かおうとする愛海ちゃんを菜々さんと止めたり）

忍（ちょいちょい菜々さんに手を出そうとする愛海ちゃんに釘を刺したり）

19: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/07/17(月) 21:13:29.80 ID:xqIAYACG0
翌日

忍「あ、菜々さん。おはよう」

菜々「おはようございます、忍ちゃん。忍ちゃんも今事務所についたところですか？」

20: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/07/17(月) 21:16:57.62 ID:xqIAYACG0
菜々「それにしても愛海ちゃんは変わっ、個性的な子でしたね」

忍「変わった子だよ。地元でも『黙ってれば美少女』って言われるぐらいに」

菜々「確かにすごい可愛い子でしたね」

21: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/07/17(月) 21:18:07.62 ID:xqIAYACG0
モバＰ「さっき街中でスカウトしてな。ちょっと話したら意気投合しちゃってさ」

菜々「愛海ちゃんと意気投合って、なんの話題でですか！？」

モバＰ「あ……や、山の美しさ？」

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