【ミリマス】ザ・ミリオンオールスターズ! 〜銀河の果てまで届けちゃいM@S〜
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◆Xz5sQ/W/66
[saga]
2017/06/26(月) 20:02:54.40 ID:R6aBmCNZ0
「ちっ……やりにくうてかなわんな」
奈緒が誰に聞かせるともなしに独り言ち、苦々し気に顔を歪める。
こんな時、他より思慮深いと損である。
海美たちはただ自分の命令に従って攻撃を仕掛けるだけでいいが、相手は悪名高きハルシュタイン。
未だ飄々とした態度を崩さぬその裏に、どんな奥の手を隠し持っているか……。
「分かったもんやない」と首を振り、奈緒は銃を握る手に力を込めた。
こうしている間にも着々と、時間だけは止まらず過ぎていく。
それが悪いとは言わないものの、予定外の幸運により
地面に転がる麗花や志保がいつ目を覚まさないとも限らない。
相手の数が少ないならば、それはすなわち好機であり……。
それからさらに十数秒後。痺れを切らしたように
髪をわしゃわしゃとかき乱し、奈緒が高らかに命令する。
「あ〜、もうええっ! 海美! 環! やぁ〜っておしまいっ!!」
「アラホラ!」
「サッサー!」
怖気付くのを止めた奈緒の命令に、
二人は元気よく返事をすると春香たちを挟み込める位置まで移動した。
自然、春香とひなたも死角を隠すために
背中合わせで陣を構え、海美たちと対峙する形になる。
「ふふふ〜ん。それじゃあ行くよ? 春香! ひなた!」
「たまきたち二人の合体技!」
構える春香たちを中心として、海美と環が円を描くように動き出した。
始めはステップを踏むようにゆっくりと、それから徐々にスピードを上げていき、
気づけば春香たちの視界に映る二人の姿が、まるでストップモーションのように細切れな物になって行く。
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