【ミリマス】ザ・ミリオンオールスターズ! 〜銀河の果てまで届けちゃいM@S〜
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78: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/06/26(月) 19:44:44.01 ID:R6aBmCNZ0

「海美さんはすぐにも追って来ます。足手まといは置き去りにして、今のうちになるべく距離を――」

「……ふぅ〜、志保ちゃんってば聞き分けの悪い」

 だがしかし麗花はやれやれといったように首を振り、「お願いね」と春香に振り返る。
 するとお願いされた春香が「はいはいはい」と返事して、ポケットからある物を取り出した。

 一見、それは只の物差し棒――ラジオのアンテナにも似たアレだ――のようだったが、
 その先端にはアルファベットの『P』を模した飾りがついていて……

 これから二人のやろうとしていることに気がついた、ひなたがサッと青ざめた。

「ふ、二人とも本気かい?」

「本気も本気、凄く本気♪」

「ちょこっとだけ、ビリっと来るかもしれないけど」

 次いで、察した志保の顔色も悪くなる。「ま、待って!」と止める声も空しく、
 たちまち帯電したPヘッドをその額に押し当てられて――。

「みゃみゃみゃみゃっ!?」

「にゃにゃにゃにゃっ!!?」

 森に木霊す悲鳴は二つ。ああ、言わんこっちゃない! 

 ひなたが予想した通り、焦げ臭いオゾンの香りを漂わせ、地面には気絶してしまった志保と……
 彼女を抱えていた為に、電気ショックの巻き添えを喰らった麗花の姿。

 完璧なまでに伸びてしまった二人を一瞥すると、
 ひなたは困った子を見るような視線を春香に向けた。


「春香さん、だからあたしが聞いたしょや?」

「こ、これは威力調節が必要だね……」

 いやいやいや、問題なのはソコじゃない。

 手にした電磁棒を弄くりながら言う春香に、ひなたが小さくため息をつく。

 そのうえこのタイミングで足を止めたのは愚策だった。

 辺りの木々がざわざわとその身を震わせ始め、春香とひなたは急接近してくる気配を察し、
 倒れた麗花たちを守るようにして身を寄せる。……来た。


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