【ミリマス】ザ・ミリオンオールスターズ! 〜銀河の果てまで届けちゃいM@S〜
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4: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/06/20(火) 20:24:39.89 ID:Uk8Ct2Aw0

 一方、そんな三人が作る三角形のフォーメーション。

 その中心では『どんな願いでも叶えてくれる』とこの星に言い伝えらえて来た"光のクラウン"を前にして、
 マジカル☆カナとマジカル☆ミライの二人が必死に頭を悩ませているところであった。

 それはもう、必死も必死。少ないお小遣いをいかに効率よくやり繰りしてお菓子を沢山買うだとか、
 魔法学校における筆記テストの時間以上に真剣だ。


「ダメっ! やっぱり全然分かんないよ!」

 だがそれでも、防壁代わりの岩に背中を預けて座り込むカナが頭を抱えて悲鳴を上げる。

 そもそもの話、そそっかしいミライが湖の中で王冠の入った箱の封印を解いてしまったのがマズかった。

 皆が止めるも間に合わず、開かれた箱から水中に浮かび上がった巻き物は妖精の鱗粉で練られた特別製。

 ……正に夢は幻の如くなり。あっという間に千切れて崩れてバラバラになり、
 湖の波間に溶けてしまった光の粉を前にして、唖然とする仲間たちにミライが言う。

「……もしかして私、またやっちゃいました?」


 それは長い旅路で何度も聞いた、もはやお馴染みの台詞でもあった。

 結局少女たちの手元に残ったのは、雫を垂らす王冠一つ。……いや、まだだ! 
 まだ少女たちの手元には、件の巻き物の写しだと伝えられている手書きの巻き物があるにはあった! 

 あるにはあったが……古すぎたのだ、それは。

 紙もボロボロ字もぐちゃぐちゃ、滲みに滲んだインクはとても読めるような物では無く、
 だからこそミライたちは宝箱の中に同封されていた"本物"の巻き物が必要だったのだと言うに!


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