97:名無しNIPPER[saga]
2017/06/20(火) 02:14:53.30 ID:smyUCZOA0
――――
茜色に染まった校内を歩く。
千歌「曜ちゃん、どこかなあ……」
やはり水泳部だろうか。
千歌「あれ、そういえば千歌、水泳部途中で辞めたんだよね……」
行きたくなくなってきた。
どんな視線を浴びるかわかったものではない。
とりあえずプールに向かって歩いていると、見慣れた鞄が目に入った。
千歌「あれ、これ……」
校舎の端、保健室の扉の前に置かれている。
コンコンとノックをし、返事を待たずに扉を開ける。
曜「あ、はーい……って、千歌ちゃん!? どうしてここに!?」
千歌「あー、どうしてって言われると、そうだなあ……」
曜ちゃんは靴下を脱いで、絆創膏をぺりぺりと剥がしている。
千歌「曜ちゃん、怪我してるの?」
曜「あ、うん。プールサイドで転んじゃって。あはは、ドジだよね」
水がしみるから嫌だなあ、なんて笑いながら、曜ちゃんが膝に絆創膏を貼りなおす。
夕日で目元が影になる。
329Res/260.51 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20