89:名無しNIPPER[saga]
2017/06/20(火) 02:08:56.66 ID:smyUCZOA0
――――
千歌「そういえば曜ちゃん、どこか怪我したの?」
去り際の善子ちゃんの言葉を思い出して尋ねると、曜ちゃんは露骨に嫌な顔をした。
曜「うっ、き、聞こえてたか……」
曜「ターンの時、ちょっと距離感間違えちゃって……。足の指、ぶつけちゃって」
果南「え、大丈夫? ちゃんと診てもらった?」
曜「大丈夫だよ! 歩いてても痛くないし、ちょっとぶつけただけ」
果南「なら、いいけど。でも珍しいね。曜がそういうミスするの」
曜「あー、うん。最近はそうでもないんだ……」
やけに歯切れが悪い。
果南「曜? なんかあった?」
曜「……ううん」
ほんの少しの間だったけれど。
曜ちゃんはちらりとこちらを見た。
私の、せい?
「前の」喧嘩がちらついた。
ううん、「ここ」では、喧嘩なんかしてなくて、でも、私は水泳部をやめてスクールアイドル部で。
じゃあ、喧嘩も出来なかった曜ちゃんは、今どんな想いで――。
千歌「曜、ちゃん……」
曜「……」
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