21:名無しNIPPER[saga]
2017/06/20(火) 01:18:49.27 ID:smyUCZOA0
学校に着いた後も、私は違和感と闘っていた。
例えば自動販売機。
以前はなかったはずの場所で、ぴかぴかと赤い体を光らせていた。
例えば校舎の壁。
ひびが入っていたはずなのに、知らない間に真っ白に塗りなおされていた。
例えば教室の机。
剥がれた木片や表面に開いた穴に困っていたのに、樹脂製の軽い机に変身していた。
千歌「私の知ってる浦女じゃない……」
ぐでんと机に頬をつける。
慣れない感触に、すぐ顔をあげた。
教室はいつもよりざわついている。
新学期なうえに、転校生まで来るとなれば当然だった。
入って来い、という先生の言葉に、一瞬まわりが静かになる。
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