14:名無しNIPPER[saga]
2017/06/20(火) 01:15:13.76 ID:smyUCZOA0
◇―――――◇
曜「ねえ千歌ちゃん、2年生になってもよろしくね!」
鞄をふりふり、曜ちゃんが笑いかけてくる。
千歌「う、うん……」
曜「……」
曜「……一緒のクラスだといいね! って、私たちの学年は1クラスしかないか、たはは!」
千歌「…あは、はは……」
曜「……」
曜「千歌ちゃーん……さっきの話、やっぱり気になるの? その『あくあ』がどうとかってやつ」
千歌「……っ」
曜ちゃんの何気ない言葉に、ざらりとした感情が胸を撫でる。
結局、美渡姉と志満姉の言う通り、8時ごろに曜ちゃんが迎えに来た。
新学期だから一緒に行こう、そう約束したのは私からだったそうだ。
曜ちゃんが来る頃には、私は携帯の画面も、テレビのニュースも新聞も、全部チェックし終わっていた。
そのどれもが、今日は4月8日であると言っていた。
どうやら私は、今日から2年生になるらしかった。
そして何よりも、曜ちゃんは何も覚えていなかった。
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