23: ◆W59mbkvFSo[saga]
2017/06/19(月) 22:00:19.45 ID:laXwTx8c0
特異点F 冬木市と呼ばれたその燃え盛る街を、一人の少女が走っていた。
少女はとある魔術師の家系に連なる者であった。
誰よりも勤勉で、誰よりも努力家で、そして誰よりも才能が欠如していた。
彼女は最初から欠けていた才能を諦める事はせず、ただひたすらに努力を続けてきた。
例えばガンド撃ち
初歩的な呪いを打ち出す魔術であり、強力なもの、物理的なダメージを与える事が出来るものはフィンの一撃とも呼ばれる。
彼女は、僅かな魔術回路を用いて発射の際にそれを収束させる事により、一発のフィンの一撃を放つことが出来た。
一発辺り10秒程の時間を掛けて、上手い者であれば連射出来るものを、一発のみである。
彼女の努力は認められた。
彼女の技術は認められた。
しかし、それでも魔術回路の量というものはそうそう覆す事は出来ない。
彼女に認められたのは、魔術の技術、そしてサーヴァントのマスターとしての資質のみであった。
99Res/54.42 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20
