勇者「えっ?魔王が>>2を使ってくるんですか?」
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37: ◆CcRswLDDG6[saga]
2017/06/19(月) 00:14:34.34 ID:s2iFH2gG0
国王「痛い痛い痛い痛い、そんなに耳引っ張らないで」

王女「国王ともあろうものが執務を放棄して、よりによって魔領でパン屋とは何事ですか!」

魔法使い「氷魔法……『霰』……」

大魔導師「痛い痛い、微妙な大きさの霰は普通に痛いからやめてやめて」

勇者「さて王様!なんでいなくなってたんですか!」

国王「イテテテ……勇者よ、お前が倒してきた数々の魔王がいたじゃろう?」

勇者「ああ」

国王「実はアレ同一個体」

勇者「えっマジ?」

国王「わしらが魔領へ向かって一々復活させていたのじゃ」

王女「!!なんてことを!それでも王だというのですか!?」

勇者「そーだそーだ!一々倒してた俺の苦労はなんだったんだ!」

国王「まーまー落ち着いてくれい、我が国は古くから魔軍と戦争をしておるじゃろ?」

魔法使い「記録によれば……1000年の昔から……」

国王「一度休戦に入ったことがあった、980年前のことじゃ」

国王「ガチ戦争で荒れに荒れた両国は重税を取り立てるほか国を再建する方法はない、しかして戦争で疲弊した国民にまた重税をかければ反乱が起こるのは確実……」

国王「そこで両国は戦争を再開するという名目のもと、悪意を互いの国に向けさせることで重税を取る、という方針を取ったのじゃ」

国王「しかしまたガチ戦争をすれば共倒れになる、というわけでプロレスじみた戦争状態が始まったのじゃ」

大魔導師「魔領も王国もとっくの昔に再建は終わっているが、こちらの国の事情で続けているぞ」

大魔導師「使ってくるものが筒抜けなのはそういうことだ」

勇者「……んで、毎回魔王撃退で終わるってことは」

魔法使い「……魔領の人達は……戦争を望んでいない……?」

大魔導師「ご明察。まあ本当にプロレスじゃな、そこまで重税取ってるわけでもなし」

勇者「でも核で崩壊した街があるって……」

国王「ゴメンゴメン、あれ嘘」

勇者「えぇ……」

勇者「……なら戦争を続ける理由は無いだろ?祭りにでもすればいいんだよ」

勇者「終戦祝いの大祝祭、これで両国の仲も取り持てて完璧だろ?」

国王「えぇ?祭りぃ?めんどくさい……あうっ」

王女「そんなこと言ってないで、とっととこれを国民へ知らせてください。別に実生活に害のない魔軍、たまにちょっとピンチになることはあれど基本的には大丈夫だと国民みな思っています」

王女「もう隠しておく必要はありません」

国王「そっかぁ……」

勇者「じゃあ、俺王都の皆に伝えてくるぜ!戦争は終わった、って!」

市民「え、まじ?戦争終わったん?」

勇者「マジマジ、大マジ」

市民「やったー!これでようやく婚約者に指輪が贈れる!」

魔法使い「大魔導師様……祭りの準備……それと書庫の整理……」

大魔導師「お安い御用!ほーれ!」

魔法使い「……何も起きてないです……ちゃんと体動かしてください……」

大魔導師「うぅ……現実は厳しいのう……」


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