2: ◆U.8lOt6xMsuG[sage saga]
2017/06/16(金) 18:41:03.23 ID:owrHDoo50
「かっはぁ…!」
鈍い音がリング上にこだまする。
中野有香の放った拳が、見事プロデューサーのみぞおちへと入った。
「うがっあはぁ…!」
たまらずプロデューサーはその場に膝から落ちる。
『プロデューサーダウーーン!!有香選手のパンチは一発でプロデューサーをアウトにするのか!?』
実況席の姫川友紀の声が会場内にやかましく響き、そしてそれに呼応するように観客席からは声援がリングに向かって飛ぶ。
「これっくらいで…アウトになんかなるかよ…!」
よろよろとプロデューサーは立ち上がった。その息はまだ荒々しい。
「OK?」
「もちろん…!」
レフェリーの木村夏樹に意思表示。
大丈夫だ、まだ受ける。
「流石です…私の拳をモロに受けて立ち上がった人間はそうそういません。」
「あいにく、タフさだけがとりえなんでねぇ…!」
「…ファイ!」
『さぁー試合再開だー!』
有香は、次の一撃のためにまた拳を構える。
「次で終わらせる…!」
「何回だろうと受けきってやるよ…!」
セコンドにちらりと目をやると、凛がタオルを用意していた。
プロデューサーは「そんなもの必要ない」と、手をひらひらと振りジェスチャーする。
「――ッ!」
その一瞬の隙をつき、有香が右のストレートをプロデューサーに向かって放った。
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