10: ◆U.8lOt6xMsuG[sage saga]
2017/06/16(金) 18:47:15.20 ID:owrHDoo50
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観客席にはCGプロアイドルたちと、かねてよりの常連客合わせて500人ほど。
その500人が、モロにプロデューサーの鼻がつぶれる様を目撃した。
『決まったァーーー!!有香選手渾身の右ストレートが!プロデューサーの顔面にストラーーイク!!』
左足をしっかりと踏み混んで繰り出された有香の拳は、プロデューサーの鼻をとらえた。
「っっづう!」
たまらず鼻をおさえる。
「――っふ!」
そこを見逃さず、踏み出した左足を軸にして、後ろ回し蹴り。
「ぐうぇおっ!」
がら空きになったプロデューサーの脇腹へ、有香のかかとが刺さり、そしてロープまで蹴り飛ばす。
『流れるようなダブルプレー!格闘乙女の名は伊達じゃなーい!!』
友紀の実況はこれを本気の決闘だと思い込んでいるためかノリノリだ。
それに乗せられ観客のボルテージも上がり、割れんばかりの完成と雄叫びが会場を飲み込む。
ちなみにこういうことが苦手なアイドル達と、年少組ははもうすでに帰った。
『倒れてしまったぞプロデューサー!ここで終わりかー!?』
プロデューサーはロープに跳ね返され、そのままうつ伏せになり、ピクリとも動かなくなった。
「…プロデューサーさん、これに懲りたら罪を償ってください。」
有香は踵を返し、自分が入場したコーナーへと戻ろうとする。
―――その数瞬後、客席からの歓声が消えた。
静寂。
『…あ、あぁっと!立ち上がる!プロデューサーはまだ負けていなーーい!』
それを打ち破ったのは友紀の実況音声と。
「まだだぁっ!!」
プロデューサーの雄叫び。
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