高垣楓「マイスタイル」
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6: ◆eBIiXi2191ZO[saga]
2017/06/14(水) 23:34:45.37 ID:XeQ2hXzAo

 本来こうしてプロデューサーがアイドルにかかりきりになることは、ほとんどない。
 もちろん彼も、一日ずっと一緒にいるわけじゃない。
 ただ何が私に必要なのか、何が彼に必要なのか、それを分かっているから。
 朝の短い移動は私たち二人に、モチベーションを運んでくれる。
 それが戦友というものなのだろうと、漠然と考える。

「わかりました。なら、今晩はお付き合いいただけますよ、ね?」
「……昨日は遅い仕事でお付き合いできなかったので、ね。善処します」

 私の飲みの誘いに、今日は前向きに応えてくれた。
 今日が何の日なのか、彼は知っててそう応えてくれたのだろう、たぶん。
 それが戦友というものだ。

 そして常在戦場であればこそ、互いのエントロピーを下げる必要があるのだ。
 命の水とともに。
 なーんて。




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