16:名無しNIPPER[saga]
2017/06/14(水) 23:46:20.45 ID:coAf0aU90
「俺…だけじゃないのに…」
「それはどういう意味ですか?」
「西宮に嫌がらせしてたのは…俺だけじゃないんだ…」
「つまりクラスのみんなで硝子さんを虐めていたというのかい?」
右京と神戸の質問に石田は小さく頷いた。
石田の話によると硝子へのイジメがクラス内で始まったのは合唱コンクールからだった。
当時、クラスでは必ずコンクールで一番になろうと意気込んでいた。
だがそんな最中、練習を開始してみれば硝子の発音だけが音を外していた。
原因は幼い頃より難聴の症状がある硝子には発音の仕方がわからないせいだ。
練習中にクラスの誰もが
硝子をコンクールに参加させれば一番どころか最低評価を下されることを予想した。
そこで担任の竹内は硝子だけを不参加にしようとしたが
音楽担当の喜多先生が硝子だけを仲間外れにさせまいとその参加を補佐する。
だがその甲斐虚しく結果は散々なもので終わった。
これによりクラス内で硝子へのイジメが本格化したとのことだ。
その話を聞いて確かにその可能性は否定出来なかった。
何故ならクラス全員が石田の行いをここまで見過ごしていたとは考えにくい。
つまり石田の言うようにクラス全員で西宮硝子にイジメを行ったという見解が正しいはず。
だがそれを証明することはできない。
それが出来るのは精々この石田の証言くらいなのだが…
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