27: ◆i/Ay6sgovU[saga]
2017/06/14(水) 22:50:10.11 ID:6jKTh3xi0
ガッッッ!!!
大きな後ろからの衝撃が、私の体を前に押しました。
地面を何度か転がるように、視界が回ります。でも、なぜか痛みは少なくて。
それは、誰かに、"私に衝撃を与えた誰か"に抱きかかえられているからだと、気がつくためには、少しの時間が必要でした。
「大丈夫ですか!!! ありすちゃん!!!」
「茜……さん」
心配を声に乗せて、でも不安を与えないように大きな声で、茜さんは私を見つめています。
「あ、ありすちゃん! う、腕から血が! す、すみません! 危ないって思って! つい思いっきり……!」
その流れる血を見て。傷がついた腕を見て。私の胸騒ぎは、もう自分でどうにかできるものではなくて。
私は、茜さんにお礼すら言わずに、事務所の方へ、走り出していました。
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