12:名無しNIPPER[sage]
2017/06/14(水) 11:20:43.70 ID:ZDD1pdCd0
そう言って彼がカバンから出したものは、全長30センチほどの、聖女を象った白銀色の置物でした
美しいことは美しいのですが、所々ーー特に背中の部分の色が剥げていて、見窄らしいです
「……随分と見窄らしいですね」
「失礼ネ!」
私が率直な感想を漏らすと、目を釣り上げてプンプン怒ります。怒ってもあまり怖くないのはユーモラスな彼の外見の美徳でしょう
「この置物は、天女からの贈り物ね!」
「天女……ですか?」
胸を張って自慢する男性。恐らく妄想癖があるのか幻覚をみたかでしょう。アル中っぽいですから
「……どう言うことですか?」
そんなアル中に、冷静に、淑女的に尋ねるハオ
「私の話を聞いて欲しいアルヨ。少し長くなるネ」
そういって彼は手頃な椅子に座ります。私も興味が湧いたので、適当な椅子に座って聞くことにしました
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