172:名無しNIPPER[saga]
2018/03/25(日) 12:20:54.56 ID:Y2XjxSTw0
「そう、そうだよ、きっとあそこへ行けば」
「この密室さえ抜ければ、私たちは」
「きっと元通りに」
ちなつちゃんを追って走り出そうとする私の耳に、声が聞こえた。
結衣の声が。
振り返ると、結衣が蹲っていた。
あかりも、結衣の傍で、ポカンとした様子で座り込んでいる。
「な、何してるの二人とも」
「早く、早くここから出ないと!」
結衣は、何かを呟いている。
何を呟いているのだろう。
私に対する殺意?
憎しみ?
諦観?
いや、けど聞こえてきたのは……。
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