3:名無しNIPPER[saga]
2017/06/06(火) 23:34:05.17 ID:ILpcLu2CO
「よ、う、ちゃ、ん、が――」
私は、海水で重くなった砂に描いた文字を読み上げる。
と、やや大きな波が近づいてきたことに気付かず、
「あ、梨子ちゃん!」
「え?」
足元から膝くらいまで、思いっきり潮水を浴びた。
「きゃあ?!」
「大丈夫!?」
「……」
靴の中が、びしょびしょだ。
しかも、先ほど砂に書いた告白用のカンペも綺麗に洗い流されてしまった。
「た、大変、ちょっと待ってタオル貸すから!」
ついてない。
曜ちゃんが自分のタオルを私に差し出した。
汗の匂い。曜ちゃんの匂いに自然と呼吸が浅くなった。
「えっと、それで梨子ちゃん何て?」
「いいの……日が悪かったみたい」
海のばかやろう。
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