【ミリマス】「なぁ、聞いてほしいことがあるんだ」
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35:名無しNIPPER[saga]
2017/07/16(日) 00:39:05.12 ID:T/Ru0AmEO
親鳥に倣い、ルームミラー越しに後部座席に眼をやった。
小さく首を傾けている木下ひなたの姿が写っている。
これはテストだ、と思った。
あの頃の俺には無理だったことが、いまは出来ると伝えるテスト。
だから大丈夫だと伝えるための。
小さく深呼吸して、言葉を紡ぎだす。
記憶の端々に点在している、北海道の色と匂いを思い出しながら。
「そうだな…やることが多すぎるせいかな」
「時間が足りんから急いでるのかい?」
「そうだね。俺もたぶん、せわしない」
「…あたし、着いていけるんかなぁ?」
俺の歩く速度に、都会の速度に、そして、これから始まるアイドルとしての人生の速度に。
それらをすべてひっくるめての
ー着いていけるかなぁ
なんだろうな、と思った。
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