【僕だけがいない街】「悟と過ごした時間があったから、あたしは幸せになれた」
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31: ◆pYeaDGyi0Qrt[saga]
2017/06/04(日) 10:53:48.03 ID:GQ1RtyMX0
ざむ、ざむ、ざむ……。

雪を踏む音が、一面の銀世界へ舞い、そして風とともに灰色の空へ吸い込まれるように消えていった。
あたしの足跡も、遠くの方は既に降り積もる雪で消えている。

まるで、あたしがここに居たという事実を、掻き消していくかのように。
まるで、あたしがこれから消えていくのだということを、案に示しているかのように。

(ちょっと……自意識過剰過剰だべか)


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