24:名無しNIPPER[saga]
2017/06/02(金) 12:28:42.26 ID:pVIxyO240
彼女は、他の来客と、にこやかに話などしている。
しかし周子の方は一瞥もしない。
やはり、まだ怒っているのか。
25:名無しNIPPER[saga]
2017/06/02(金) 12:30:02.97 ID:pVIxyO240
そうなると菓子が不安になった。
おのろけ豆を皆に一粒ずつ持ってきた。
安価で、食べると大きな音が出る。
26:名無しNIPPER[saga]
2017/06/02(金) 12:30:31.04 ID:pVIxyO240
だが、周子にとっては『以前のように仲良くしよう』。
そういう意味を込めた。
紗枝なら必ず意味を察するであろう。
27:名無しNIPPER[saga]
2017/06/02(金) 12:31:01.44 ID:pVIxyO240
紗枝が茶を汲んで、皆に配り始めた。
菓子の見せ合いはもうすぐである。
周子は、そわそわと脚が落ち着かない。
28:名無しNIPPER[saga]
2017/06/02(金) 12:31:47.45 ID:pVIxyO240
だが、周子がぐずぐずしていると、
他の者が小さな羊羹を取り出して、
勝手に紗枝の盛り皿に置いた。
29:名無しNIPPER[saga]
2017/06/02(金) 12:33:01.84 ID:pVIxyO240
手前勝手で、まったく忌々しい。
周子はきりきりと胃がもたれた。
普段の飄飄さが、まったく息を潜めてしまっている。
30:名無しNIPPER[saga]
2017/06/02(金) 12:33:34.30 ID:pVIxyO240
紗枝が茶を配り終わった。
先ほどの羊羹女を除いて、
皆もそわそわしはじめた。
31:名無しNIPPER[saga]
2017/06/02(金) 12:35:37.25 ID:pVIxyO240
皆が、一口分の菓子を全員分持っていて、
互いの盛り皿にのせる。
出て来る菓子は立派であった。
32:名無しNIPPER[saga]
2017/06/02(金) 12:36:29.85 ID:pVIxyO240
それに比べ豆菓子一粒など、
まさに吹けば飛ぶようなものである。
33:名無しNIPPER[saga]
2017/06/02(金) 12:37:16.55 ID:pVIxyO240
周子は、衝撃を受けていた。
紗枝も、びっくりしているようであった。
それぞれの皿には、おのろけ豆が“二粒ずつ”盛られていた。
34:名無しNIPPER[saga]
2017/06/02(金) 12:38:56.42 ID:pVIxyO240
くは、と周子は情けない声を漏らした。
紗枝の方は、昔のようににっこりとした。
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