5: ◆drvGSnEVts[saga]
2017/06/01(木) 21:01:14.16 ID:ZZ9EP+r0o
すみません、うっかり話が脱線してしまいました。
事務所でのおしゃべりなら誰かいるんですけど……物理的に止めてくれる人がいないと、つい。
ええっと、紫陽花の話です。
普段使わない道を歩いていたら、不意に石の階段と、色鮮やかな生け垣が目に入ったんです。
見上げればなんと階段の上の方まで、目の覚めるような青い紫陽花がぎっしり。
それはもう、マヤ文明において祭事を司り蛇を祀るピラミッドの如く、天までそびえるような……はい、少しためらいました。
でも、私の中の風の戦士が見えない何かに手を引かれたような気がして、膝のことも考えずに階段を上れば、白や薄いピンクから、曖昧で雲のような印象を受ける紫、赤、水色、群青……色とりどりの紫陽花。
花の大きさはそんなに大きくないし、輪郭も淡いのになぜか存在感があって……疲れもあったんだけど、ぼうっと魅入っていたら、住職さんがいらっしゃってお話を聞かせてくださったんです。
要約して紹介しますね!
昔は梅雨の気温の変化が激しいときに、死者や病人が多く出たそうです。
その際、死者に手向ける花としてお寺に紫陽花を多く植えたのだとか。
もちろん、そういった理由で紫陽花を植えているわけではないお寺もありますけど、簡単に栽培出来ることや、書画としても美しいことなどからも植えられるようになったそうです。
私がお邪魔したお寺のように、たくさんの紫陽花を植えているお寺は『あじさい寺』と呼ぶそうで、見頃に合わせてお祭りをしたり、お点前を奉納するところもあるんですって。
かつて違う目的で植えられた紫陽花が今もなお人々の心を癒すために手入れされているって、ステキですね。
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