【モバマス時代劇】桐生つかさ「杉のれん」
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3:名無しNIPPER[saga]
2017/05/31(水) 17:37:15.75 ID:3uv3ojMy0
北条はがりがりがりと、刃で未央に迫った。

「はあ…」

未央は一寸ため息をついて、

全身のばねをつかって刀身を下げた。

その勢いで、北条は地面まで押し付けられる。

未央と北条では、膂力に差がありすぎた。

「続ける?」

「まだまだ、これから!」

 北条は未央の腹に蹴りを入れて、彼女を後退させた。

 跳ね飛ばされていた神谷も立ち上がり、

 再び未央を取り囲む形になった。

 今度は、神谷が上段で未央におどりかかった。

剣術の腕前がうかがえる、完璧な振り下ろし。

その威力は束ねた薪を両断するという。

だが、未央の斬り払いはそれを上回る。

がっきと音を立てて、奈緒の太刀がへし折られた。

「なんの、まだまだ!」

奈緒は太刀を捨て、脇差を抜いた。

賞賛すべき判断力である。

しかしそれさえも、未央は破壊した。

「弾かれずに柄を握ってたところは、褒めてあげるよ」



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