9: ◆VsKDZIx0tDcQ[saga]
2017/05/31(水) 16:19:30.12 ID:pDk4sywp0
サターニャの要求はかなり予想外だった。
思わず私は彼女のことを凝視してしまう。
私の視線に対して何かを感じたのか、サターニャは目が合うとすぐに顔をそむけてしまった。
今の反応、ひょっとして、照れてた?
いや……まさかな。
「さ、サターニャさんとガヴちゃんが……二人きりで映画館デートだなんて!いつからそんなに仲良しになられたんですか!?」
案の定、ラフィエルは驚きを隠せない様子で狼狽える。
ヴィーネに至っては驚きすぎて半分石化していた。
「ガヴが私じゃなくてサターニャと映画館に……私じゃなくてサターニャと」
うわ、なんか小声で呟いてる。
そんなにショックだったのかよ。
ともあれ、サターニャの意図は掴めないが、ごく自然な流れでデートのアポが取れたのは僥倖と言える。
ここだけの話、私が勝負に勝ったら似たようなことを要求する気だった。
もちろんその際は恥ずかしいからヴィーネとラフィエルがいないときに、と思ったのだが、サターニャはそこら辺お構いなしという感じだ。
いや……案外そうでもないか。
気のせいかサターニャの耳は、自身の髪の色と同じくらい朱く染まっているように見えた。
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