578:名無しNIPPER[saga]
2017/09/24(日) 01:03:12.96 ID:XdNm6z2wO
老人「……信頼、それは鴉のことを言っているのか?」
王女「ええ、もちろん。彼以外の誰が器を守ると言うのですか?」
老人「……奴はしぶとい。能力的には有角族や獣人族より劣っているが、種族を超えた何かを持っている」
老人「思い出すだけでも忌々しいが、我は奴のそこに敗れたのだ。貴様が言うところの想いとやらにな」
王女「怖れているようですね。彼を」
老人「怖れ? そんなものはない。確かに奴には敗れた。しかし、我を殺す術など存在しない」
王女「……己の変化にすら気付いていないとは、あなたも憐れですね」
老人「挑発のつもりだろうが、あまり図に乗るな。新たな器に入らずとも貴様を消すことなど容易い」
王女「そうですか。では、出来るのにそうしないのは何故です?」
老人「貴様のことは鴉の目の前で消すと決めているからだ。そうなれば我が手を下さずとも鴉は壊れる。死は、貴様の存在なくして保てない」
王女「随分と悪趣味になりましたね。全てであった者の言葉とは到底思えませんよ?」
老人「貴様にだけは言われたくはない。己の欲望の為だけに数多の命を奪った気狂い女が」
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