天海「ランダムな才能で学園生活を乗りきるっす」東条「私も手伝うわ」
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126:蘭兄[saga]
2017/06/05(月) 04:03:10.68 ID:X6qNwDeq0

〜旅館への道〜





「苗木くん...君はいつ目覚めたんすか?」

苗木「僕はちょうど5日前だよ...」

「不思議なもんすね...長い時間経ってるのに身体がそこまで衰弱してないのは...まぁ、お腹は空いてるっすけど...」

身体は案外ぴんぴんしており、運動するのに問題ない。だからこそ二週間も経っているということが信じられない。

なにか食べ物がないかポケットを漁ったりしていて、ふと気づいたことがある。

(モノパッド....がない....)

まずい。

きっと吹き飛ばされた時にどこかにいってしまったのだろう。

もしこの森林の近くにあるなら見つけるのは絶望的だ。

まだ街ならば見つかる可能性はあるが...

すると、いきなり苗木くんは立ち止まった。


苗木「...森を抜けたみたいだね」


彼のいう通り頭上を木が覆う世界を抜けたみたいだ。


苗木「天海くん!....空を見て...」

「あれは...」


空が濁り、暗く、淀んでいる。

月明かりは不気味な色で光を差し、まるで混沌を体現した空だ。


苗木「僕はさ...ずっと森を歩いていたから確証はなかったんだけどさ...夜が明けないんじゃないかって思ってる」


「夜が明けない...?」


苗木「信じられない話だよね?....でも僕は森がやけに暗いなって目覚めてからずっっ思ってたんだ...しかも一日中....木の隙間から光が差しこんできたことなんて一度もなかったんだよ...」


「....じゃあ、これは夢なんすか...?」


そんな非現実的なことが現実であるわけない。

だから俺はそう問わずにはいられなかった。


苗木「....わからない」


ならなおさら意識が覚醒して間もない俺には何も分かるはずがなかった。

なくなったモノパッドや、友人達の行方が脳裏に浮かび、余計思考が働かない。

なんにせよ進むしかないだろう。



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