55:名無しNIPPER[saga]
2017/05/29(月) 02:57:53.33 ID:hMuE1s630
「ありがと、もう、平気だから」
小さな舌でクリームを舐める。
それは強がりだ。分かってしまうくらいには、今日は梨子ちゃんはどこかおかしかった。
素直になって欲しいし、千歌ちゃんみたいに何でも話して欲しい。
「私じゃ、千歌ちゃんみたいになれないけど、私、梨子ちゃんが思ってるより、梨子ちゃんのこと大切だからね」
「曜ちゃん……ずるい、ずるいわよ。そんなこと言わないで」
「どうして、本当の事だよ。だから、話して欲しい」
「後悔しても知らないから」
「うん」
「……怒らないで、聞いてね」
梨子ちゃんは、最後の一口を頬張った。
「私、曜ちゃんが好きなの」
そして、予想しない一言を、とてもはっきりと言ったのだった。
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