18:名無しNIPPER[saga]
2017/05/22(月) 23:15:41.26 ID:Qfiz5jzd0
下見、当日。私は何を着ていこうか悩んでいた。
別にいつも適当に選んでいる訳じゃないけど。今日の気分とか、トレンドとか、身軽さとかそういうので服装を決める。
あとは千歌ちゃんと出かけることが多かったから、隣に立って変じゃないかって考えたりもする。
今日は、今日は――梨子ちゃんと。
「あー……」
これはちょっと子どもっぽいかな。
でも、スカートで来そうだしな。頭がかゆくなってきて、服を掴んだままベッドに仰向けに倒れた。
「なにやってんだろ」
こういうのって恋人がいるから楽しいのに。
灰色の蛍光灯を真下から覗く。少し目をつむった。ほんのちょっとだけだと思ったのに、次に目を開けると遅刻は免れない時間だった。
「ああああ!!」
私は、いつも通りのボーイッシュな服にリュックとスニーカーで飛び出した。
走りながら、SNSで梨子ちゃんに遅れることを伝えると、梨子ちゃんから『許しません』と返ってきた。
もう一度スタンプで謝ると『ウソです。早く来てね』と送られてきたので、こういう返しが心をくすぐるのかなとなんとなく思った。
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