37:名無しNIPPER
2017/05/20(土) 03:16:18.42 ID:NOH5fNMJ0
私がまったく16歳の女の子らしい、自分探しにうつつを抜かしている間。
他のアイドル達はめきめきと頭角を表していました。
美嘉さんのいるLiPPS。
38:名無しNIPPER
2017/05/20(土) 03:26:11.77 ID:NOH5fNMJ0
どれも、魂が揺さぶられるような魅力を持ったグループです。
岡崎泰葉、お前は指をくわえて見ているだけか。
私は自分探しを一旦保留して、レッスンや仕事に関わるリサーチに打ち込みました。
39:名無しNIPPER[sage]
2017/05/20(土) 11:57:25.39 ID:S9H2+45aO
これは期待
40:名無しNIPPER
2017/05/21(日) 01:56:04.85 ID:xsmWJuXh0
事務所の中で、私は先輩としての体面を保つのに必死でした。
自分よりお仕事を貰っているアイドルにアドバイスをしたり。
自分よりファンが高いアイドルの相談に乗ったり。
41:名無しNIPPER
2017/05/21(日) 02:01:27.43 ID:xsmWJuXh0
ですが「先輩」という地位は、 アイドルとして半端な、一人の人間としても未熟な私を包んでくれる生命維持装置でもありました。
これがなければ、岡崎泰葉は事務所でも、芸能界でも呼吸ができません。
42:名無しNIPPER
2017/05/21(日) 02:07:15.46 ID:xsmWJuXh0
まるで、内側に棘のついた鉄の鎧の中で、必死にもがいているみたい。
私の中には、次第に鬱屈とした感情が溜まっていきました。
ミニチュアを小突いているだけでは、我慢できなくなるほどの。
43:名無しNIPPER
2017/05/21(日) 02:22:56.75 ID:xsmWJuXh0
「岡崎、ユニットが決まったよ」
Pさんは自分のことのように、嬉しそうな声で言いました。
一方の私は、“岡崎先輩“と“駆け出しアイドル”の二重生活に疲れきっていました。
44:名無しNIPPER
2017/05/21(日) 02:29:39.71 ID:xsmWJuXh0
「これはPさんの意向ですか?」
中身をざっと眺めてから、私は尋ねました。不満の矛先を見つけるために。
45:名無しNIPPER
2017/05/21(日) 02:41:53.23 ID:xsmWJuXh0
そして日課のレッスンをこなした後、寮には戻らず、街へ出かけました。
星のようにまぶしい、桜色の衣装をミニチュアに着せるために。
リトルチェリーブロッサム。 まばゆい2つの蕾と、それと・・・一体なんだろう。
46:名無しNIPPER
2017/05/21(日) 03:08:05.51 ID:xsmWJuXh0
気に食わん、白紙に戻せ。
そう言えるだけの気概も功績もなく、私は言われるがままユニットを結成することになりました。
メンバーは、9歳と12歳の少女。
47:名無しNIPPER
2017/05/22(月) 02:54:40.25 ID:6igKFdgB0
初めてのユニットとしての顔合わせ。
桃華ちゃんは年齢の割に礼儀正しく、大人びていました。
ですが、薫ちゃんの方は少し勝手が違いました。
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