258: ◆PChhdNeYjM[saga]
2017/06/10(土) 00:15:48.00 ID:FlYyk/PAO
突然倒れた女さんを前に、俺は身動き一つとることが出来なかった。
やがて、周囲にいた客や店員が騒ぎ始め、その内の誰かが電話をかけて。
数分後、けたたましいサイレンと共に、救急隊が駆けつけた。
水色の服にヘルメットを身に着けた彼らが、俺に向かって何かを聞いていることは認識できた。
だが、俺はただ茫然として、何一つ受け答えすることが出来なかった。
救急車に同乗し、彼女の手を握った事は覚えている。
その時の、彼女の手の冷たさも。
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