117: ◆IRnzuJfwpI[saga]
2017/05/17(水) 20:07:27.51 ID:0ZQ3HZxJO
リュウゲン「ソウカイヤは裏の会社……ということですね?」
真っ黒なオールバック、四角いフレームレス眼鏡、糊の効いたシャツに紺色のネクタイ、真っ黒なスーツ。
サラリマンの鑑のような出で立ちのグッドルッキングガイは、目の前の男に問いかけた。
ラオモト「そうだ。ニンジャの力でゆくゆくは世界を牛耳る会社にする」
リュウゲン「私も古事記はかじる程度しか嗜んでおりませんが……『表裏一体』という言葉をご存知ですか?」
ラオモト「うむ、何が言いたい?サラリマンは婉曲な言い回しを好むが、俺様は好かん、単刀直入に言ってみろ」
リュウゲン「表があれば裏がある。同じように、裏があれば表がある。ソウカイヤ、デモリション=サンが裏の顔なら、表の顔も必要だということです」
ラオモト「ふむ、どう思う?ゲイトキーパー=サン」
ゲイトキーパー「成程、道理かと」
リュウゲン「表で財を行使し、裏で力を行使する。強者とはそういうものです」
ラオモト「ムッハハハハ!いいだろう。では、表は何とする?」
リュウゲン「そうですな、ラオモト=サンは元々投資家でしたな……裏が『ソウカイヤ』であるなら、表は投資のノウハウを生かした投資信託(ファンド)などいかがでしょう?」
ラオモト「なるほどな、それならば、ワシ自身が持っておらぬ株主総会にも出席できるというものか」
リュウゲン「そうです。そこで、ニンジャであることを前面に押し出しながらソウカイヤを行えば良いかと」
ラオモト「ムハハハハ、それならば今までやってきた事とあまり変わらぬな、頭がキレるではないか、ヤナカタ=サン。それで行こうではないか」
ゲイトキーパー「では、表の会社の名前は如何しますか?」
ラオモト「そうだな……古事記から引用して『ネコソギ』などというのはどうだ?『ネコソギ・ファンド』、これが我が社の名前だ」
リュウゲン「素晴らしい名前です」
ゲイトキーパー「では、事務所は……」
リュウゲン「トコロザワに、我が前勤務していた会社があります。事情があって倒産しまして……まだ警察が居るでしょうが、売りに出されるのは時間の問題かと」
ラオモト「トコロザワか、いずれそこに天を貫くようなビルを建てたいな!ムハハハハ!!」
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