175: ◆mqlRkew9nI/5[saga]
2017/08/16(水) 14:11:09.29 ID:WuP1kltU0
美嘉「あ、そうだ。桃華ちゃん」
桃華「なんですの?」
美嘉「今回の旅行はありがとね。桃華ちゃんのおかげで――」
桃華「お礼なんていいですわ。……というか、会う方会う方お礼を言ってこられるので、もうお腹いっぱいですもの」
美嘉「そ、そっか」
桃華ちゃん、流石にもううんざりって感じ―――だけど、そう言うわりにどこか嬉しそうでもあるのは、アタシの思い過ごしじゃないと思う。
お礼を言われて、悪い気はしないもんね。
でもまあ、必要以上の感謝はしない方がいいみたい。
もう話題変えよっと。
美嘉「にしてもこのスイカ、ホントに美味しいよね。アタシ、ほっぺた落ちちゃいそう★」
桃華「ふふっ、そうですわね」
桃華ちゃんと笑い合う。
実際、このスイカ美味しすぎる。
これ、桃華ちゃん家の使用人さんが用意してくれたんだよね……おそろしく高級品だったりするのかも。
怖いから、値段は訊かないけど。
―――シャリシャリ、シャリシャリ
みんながスイカをかじる音が、アタシの耳に入ってくる。
それと、寄せては返す波の音も。
都会の喧騒なんかは忘れて、まったりとした時間が流れていく。
とても心地のよい時間だ。
そんな中、ふと頭に浮かんだのは妹たちのこと。
妹たちは今、この島で何をして過ごしているのだろう?
ふふっ、あとで聞かせてもらおうかな。楽しみ。
…………ん? 妹?
なんか今、妹というワードが妙に頭に引っかかった。
何か大事なことを忘れているような――――――あ!?
美嘉「そうだよ、妹にするんだった!」
桃華「!? な、なんですの急に!?」
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