457: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/06/29(木) 06:08:49.92 ID:8fhCldZ+0
「…………君の名前は、よく知っているよ。正直、君ほどの戦車乗りが志願してくれるなら、これほどありがたいことはない」
「そして、君は年齢その他の条件も満たしている。本来私に、君が軍に入隊することを止める権利はない。
否、寧ろ歓迎しなければならないのだろうな」
「なら、早く手続きを終えてちょうだい。私は拉致されたり銃で脅されたりして、無理やりここに来たわけじゃない。明確に私の意志でここに居るわ」
「…………」
「なんなら、国歌でも歌って見せる?」
「……………君は、まだ若い。未来がある。戦争なんかに身を投じるべきじゃない」
「………」
「それに、こんなことは言いたくないが君はあのチームで差別されていたとも聞く。六年前、制海権・制空権が世界規模で一時的に喪失される前にこの地に来たばかりに、日本に帰ることができなかった、とも」
「…………」
「君がもし、君を差別した人々を見返すために志願したというのなら、私は君の志願書を破り捨てなければならない。私の役目は軍を勝たせることではあっても、若者を死に急がせることではないからね」
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