372: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/06/19(月) 22:32:35.86 ID:3i1wtBQb0
脇腹の鈍い痛みを堪え、レオパルト1の影から飛び出す。包囲下でリ級への攻撃を続ける兵士達の後ろを駈け抜けて、一直線に向かった先はロ級の砲撃で吹き飛ばされた輸送トラックの傍。
(;//‰ ゚)「ドク!?」
(=;゚ω゚)ノ《少尉!一刻も早く退却を開始しろ、聞いているのかよぅ!?》
ξ;゚听)ξ「あんたいったい何する気なの!?ドク、ちょっ……止まりなさいよぉ!!」
無線や後ろから聞こえる声を完全に無視して、俺はトラックの脇に倒れている目的の物────カルリナ達が乗ってきていた、軍用バイクを引き起こす。
(;'A`)「………」
他の三台は砲撃に巻き込まれたのか滅茶苦茶に壊れており、まともに原形を保っているのはこの一台だけだ。そしてこの一台だって、外観に傷がないだけで内部回路や機関も無事とは限らない。
祈るような気持ちでエンジンを捻る。
(;'A`)
(;'∀`)
ドルンッと音が鳴り、排気口が煙を吹き出す。
揺れる車体に薄らと刻まれた、「KAWASAKI」の文字。俺は苦笑いを浮かべて8文字のアルファベットを眺めた。
(;'∀`)「っはは……流石だなものつくり大国は……!」
これで、逃げられなくなった。
逃げる必要が、無くなった。
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