364: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/06/15(木) 00:01:24.29 ID:qoUzhAK/0
「続けて撃ちます!! Feuer!!」
『………!』
更に二回、右手に構えられたレーベレヒトの連装砲が火を噴いた。今度の砲弾は立て続けにリ級に着弾し、障壁がチカチカと明滅する。
駆逐艦とはいえ艦娘の攻撃。流石に勝手が違うようで、僅かだが明確な“焦り”の色を浮かべて奴はレーベレヒト達から距離を取った。
『────!!』
「わっ!?」
リ級の艤装が起動し、反撃の砲火。横っ飛びで躱したレーベレヒトの背後で、既に半壊状態だったビルが直撃弾によって消滅する。
戦車や護衛艦でもほぼ一撃で粉砕される通常兵器より遙かにマシとはいえ、艦種がもたらす火力差はあまりにも大きい。まともに食らえば一発で中大破の大打撃を被る可能性も十分だ。
('A`#)「ツン、戦車隊全車両の火力をリ級に集中!効かなくてもいいから機銃もぶち込め、とにかく奴への攻撃を絶やすな!」
ξ#゚听)ξ「解った────Feuer!!」
『……ッ』
反転を終えたツン達を含め、7両の戦車隊による砲撃。レーベレヒトの存在にリ級が気を取られていたことも有り、この内五発が甲高い金属音を立ててリ級に命中した。
『────』
《うわっ!?》
反撃の砲火は狙いを急に変えたせいか照準が定まっておらず、頭上を飛び越えて数キロ先で炸裂する。乗り捨てられた自動車でも巻き込まれたのか、何か大きな鉄の塊が地面に叩きつけられたような音がここまで届く。
「Feuer!!」
『ッッッ!!?』
すかさず、態勢を立て直したレーベレヒトが全ての艤装を稼働させ一斉射をリ級に浴びせかける。
真正面から斉射を受けたリ級の身体が衝撃で僅かに浮き上がり、艤装と障壁からバチバチと火花が飛んだ。
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