333: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/06/09(金) 03:14:33.93 ID:89CTCDsC0
新たに空を照らす、四つの炎の華。交わされていた無線が一瞬完全に沈黙し、何人かの息を呑む音が伝わってきた。
《………!? ゆ、友軍機、次々と被弾撃墜!!》
《墜落してくる、散開しろ!》
まるで呆けたように空中で一斉に動きを止めてホバリング状態になっていたMi-24の編隊は、五機目の犠牲が出たところで我に返り慌てて散開運動を開始。
だが、乱れた隊列に容赦なくその正確無比な砲撃は叩き込まれる。六つ、七つと落下する火の玉が増えていき、街のあちこちに突き刺さる。
幾つかの悲鳴が、爆発音と共にぷっつりと途切れた。
(=;゚ω゚)ノ《CPよりマントイフェル少尉、今のは敵前段艦隊の砲火か!?》
('A`;)「いや、違う!!それより遙かに遠くだ!!ベルリンの西………シュパンダウ区からの砲撃と思われる!!」
(=;゚ω゚)ノ《シュパンダウ区………》
ξ;゚听)ξ「冗談でしょ?それってつまり───」
《前線各位、此方Prinz Eugen!!西部街区から“艦影”が急速に接近!!
敵艦数は6、全て“ヒト型”です!!》
プリンツの絶叫に近い報告が、俺達の鼻先に改めて“絶望”を突きつける。
《おそらく中核艦隊の構成艦と思われます、後数十秒で接敵───何よこれ、あいつらどこでこんなものを………》
混乱の極みに達したプリンツの無線越しの声は、途中で遮られて聞こえなくなった。
その方角から聞こえるはずのない、複数の“エンジン”が奏でる駆動音と。
艦砲射撃による、轟音で。
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