('A`)はベルリンの雨に打たれるようです
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313: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/06/07(水) 00:38:01.36 ID:QJ8KbxUB0
ガラガラと建物がくずれていく音と、立ち上る土煙。それはヘ級達に後続していた、後続の深海棲艦が前に出つつある印。言うなれば「T字不利」が取られているに近い状況を打破するための軽巡棲姫の差し金だろう。

予想される前段艦隊の残余戦力は50隻程度。此方の前衛部隊が展開している5カ所の拠点に均等に戦力が割り振られたとして、俺達前衛部隊は各所が10隻前後の軍艦と生身で交戦している計算になる。

正念場だ。

(#'A`)「CP、Mi-24があれば敵前段艦隊への攻撃に回してくれ!!自走砲隊には同時にシュパンダウ区への砲撃要請を!!」

(=゚ω゚)ノ《了解だよぅ!ちょうどヘリ部隊の第三波が突入する、全機を攻撃に回す!!》

直後に頭上を飛び越す砲弾と、その後を追って飛来するMi-24。新たな編隊は榴弾がシュパンダウ区へ着弾する瞬間に合わせる形で、一斉に前段艦隊めがけて突入する。

『オォアッ!?………グゥアアアッ!!!?』

『ルァアッ!?』

非ヒト型といえど、上位種の命令があればそれに従うだけで個々の感情や自我を全く持たないわけではない。“自分たちの本陣”に派手な攻撃があれば反応するのは当たり前だし、知能が低い分その反応はより動物的になる。

砲撃に釣られたヘ級達はほぼ全艦が後方に気を取られ、陣形転換も不十分なままヘリ部隊の突入を無防備なまま受ける形となった。

『アォオオオ………』

『グア……』

次々と上空から襲いかかるAT-6 スパイラルミサイルに、既に中破まで行っていたロ級が瞬く間に動きを止める。ビルの向こう側でも何か大きな物が倒れ込む音が聞こえ、すぐに高層観測班からの「ト級沈黙!!」の報告が無線から飛び込んできた。

『キィアアアア────アアアアアアッ!!?』

('A`#)「Los, Los!!」

(#//‰ ゚)「Guys, Go attack!!」

しぶとく生き残るヘ級が艤装をヘリに向けようとするが、当然させるわけがない。

陣形を立て直した俺達から放たれる、ロケットとミサイル。ジャベリンは艤装に、パンツァーファウストは頭部に、カールグスタフは脚部にそれぞれ直撃しヘ級のグロテスクな身体を撃ち抜く。

『ギッ、ギィイイイ……ッ!!』

とはいえこの頃にはヘリ部隊の方が兵装をほとんど撃ち尽くしたらしく、4機編隊のハウンドは12.7mm弾を牽制としてまき散らしながらゆっくりと後退を開始した。

空襲の圧力から解放されたヘ級が、苦悶の声を上げながらも右手を此方に向ける。

尤も、時既に遅しという奴だが。

《CPより前線各位、弾着間もなく。衝撃に備えろ》

『ギッ……ガァアアアアアアッ!!?』

BM-21グラートによる、ロケット弾の一斉投射。

文字通り“豪雨のように降り注いで”きた122mmロケット弾に、ヘ級の身体は断末魔と爆音の中でバラバラに引き裂かれた。


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