19: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2017/05/08(月) 12:54:29.72 ID:N84Ou5maO
('A`)「…………」
広場を埋め尽くす人混みの中で、
“それ”は。
“そいつ”は。
ただ一人、俺たちを見据えていた。
『…………』
土砂降りの中で傘も差さず、佇む影。
ブランデンブルク門の、丁度真下辺り。そこから向けられた赤い瞳は、間違いなく俺たちを───俺を見据えている。
(;'A`)「………」
一時期軍内でも話題になったバイカーギャングのエンブレムがついた革のジャケットを着ているせいで、一目見ただけではただの人間にしか見えない。実際周囲は大雨の中で傘を差さずにいるそいつを奇異の目線でちらりと見た後避けこそすれ、誰も騒ぎ立てはしない。
それでも、俺には解った。
漆喰で塗り固めたような白い肌。
対照的に、血のように紅い双眸。
“奴等”にしては滑らかで自然な笑みを浮かべた、口元。
ヤァ、マタ会ッタネ。
まるでそう言いたげな笑みを浮かべて、奴は────重巡リ級eliteは、挨拶するように左手をひょいと上げる。
腕周りに、艤装が展開された。
(;'A`)「────伏せろ!!」
ξ;゚听)ξそ「きゃあっ!?」
傘を投げ捨て、ツンに飛びつき、地面に転がる。
─────砲声。
轟音と共に、ブランデンブルク門が崩落した。
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