56: ◆n0ZM40SC3M[sage saga]
2017/05/08(月) 00:41:31.78 ID:6an8YmUi0
「ところで、サターニャさんはさっき、私のコロッケを食べましたね?」
「なかなかいい味付けだったわよ。褒めてあげるわ」
「代わりに、私にもそのメロンパンを一口ください」
「えぇ、今の話の流れでその要求する?」
「天使が愛するべきは秩序ですから」
「まあいいわ。あんたもメロンパンが好きだったのね。今度おすすめとか教えなさいな」
私はメロンパンの齧った部分の反対を手でちぎり、ラフィエルに差し出した。
「はい、どうぞ」
「わかってません、わかってませんよ、サターニャさん……」
ラフィエルは、処置なしといった具合に手をひらひらと振ってみせた。
「何がよ。いらないなら私が食べるけど」
「いえ、いただきます」
メロンパンを受け取ったラフィエルは、言葉とは裏腹にゆっくりと時間をかけてその一切れを食べたのだった。
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