222: ◆n0ZM40SC3M[sage saga]
2017/05/08(月) 02:18:05.10 ID:6an8YmUi0
「今からこれを燃やします」
「燃やすなんて、ふざけるんじゃ……えっ、燃やすの?」
「ああ、ご心配には及びません。天界の書物は灰が残らないんですよ」
「そんなことじゃない!」
「油をしみ込ませましたし、それに火力でしたら申し分ありませんよ。このバーナー、業務用ですから」
ラフィエルはそう言って、スプレー缶と拳銃が一体化したような物々しいバーナーを取り出した。
「そうでもなくって……あんた、正気?」
「形あるものはいずれ崩れますからね。この本も、焼却されるのがちょっと早かったというだけのことです」
「論点はそこでもないわ……」
「点火しまーす」
ラフィエルが笑顔で銃口を紙袋に突きつけ、引き金に手を掛ける。
「待って! ちょっと待ちなさい!」
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